サントリー
サントリー(さんとりー)は大阪市北区に本社を置く洋酒、ビール、清涼飲料水の製造・販売を行う飲料メーカーです。飲料の他にもサプリメントの製造、化粧品の開発、外食産業など多角的なビジネスを展開し、グループ企業も数多くあります。ここではそんなサントリーについてWiki風に紹介しながら、さらにユニークなエピソードを交えて詳しく解説していきます。
基本情報
サントリー(Suntory)は売上収益が約3兆円を超え、国内トップの規模を誇る大企業です。1899年、大阪市に前身となる「鳥井商店」を開業し、まずはぶどう酒の製造販売を始めました。その後、ビール、スピリッツ、ワイン、清涼飲料、食品、健康関連など幅広く事業展開していきました。
企業の志は「人間の生命(いのち)の輝きをめざす」ということです。商品やサービスを通して人と人が繋がり、喜びや感動を生み出していく事業や社会活動が目的です。初代社長の口癖であった「やってみなはれ」のチャレンジ精神はサントリーのDNAとして、創業100年以上経た今もなお生き続けています。
名称 | サントリーホールディングス株式会社(Suntory Holdings Limited) |
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設立 | 1899年2月 |
所在地 | 大阪府大阪市北区堂島浜2丁目1番40号 |
代表者 | 佐治信忠(代表取締役会長) 新浪剛史(代表取締役社長) |
電話番号 | 06-6346-1131 |
公式サイト |
会社のあゆみ
それでは、その創業100年以上の歴史を振り返ってみましょう。
1899年 (明治32年)
創業者・鳥井信治郎が大阪市に「鳥井商店」を開業し、ぶどう酒の販売を始める。
1906年 (明治39年)
壽屋洋酒店(ことぶきやようしゅてん)と改称。
1907年 (明治40年)
甘味ぶどう酒「赤玉ポートワイン」(後に赤玉スイートワインと名称変更)発売。サントリーの礎となる。
1937年 (昭和12年)
「サントリーウイスキー角瓶」発売。ウイスキー作りに本格的に取り掛かってから13年目での発売となった。
1945年 (昭和20年)
大阪大空襲により本社全焼。臨時営業所を経て同年、大阪市北区堂島浜通2丁目へ移転。
1961年 (昭和36年)
サントリー美術館開館。
1963年 (昭和38年)
サントリー株式会社と社名変更。「サントリービール」を発売、ビール事業が本格化する。
1973年 (昭和48年)
白州蒸留所(山梨県北杜市)開設。
1984年 (昭和59年)
「サントリーシングルモルトウイスキー山崎」発売。
1986年 (昭和61年)
サントリーホール(東京都港区)開館。日本のクラシック音楽業界の中心的役割へ
麦芽100%の生ビール「モルツ」を発売。
1996年 (平成8年)
「セサミンE」発売。健康食品事業の原点となる。
2004年 (平成16年)
「サントリー緑茶 伊右衛門」発売。世界発バイオテクノロジーを用いた「青いバラ」の開発に成功。
2005年 (平成17年)
「ザ・プレミアムモルツ」が日本で初めて、「モンドセレクション」ビール部門で最高金賞受賞。コーポレートメッセージ「水といきる SUNTORY」制定。
2006年 (平成18年)
特定保健用食品「黒烏龍茶」発売。
2009年 (平成21年)
持株会社として「サントリーホールディングス株式会社」を設立。
2015年 (平成27年)
知財功労賞(経済産業大臣表彰)を受賞。
2022年 (令和4年)
世界的な酒類コンペティション「ISC」で「白州25年」が部門最高賞「トロフィー」を受賞。
製品の特徴
サントリーでは酒類からコーヒー、清涼飲料水などを幅広く展開しており、長年愛されてきたロングセラー商品が数多くあります。例えば、ビールの主要ブランド「ザ・プレミアムモルツ」。華やかな香りや深いコクがより一層引き立つこのビールは多くの消費者から支持を得ています。ウイスキーにおいては国内に留まらず、「山崎」や「響」などのプレミアムブランドは海外市場においても日本のウイスキーの代表的なブランドとしての地位を確立しています。コーヒーは「BOSS(ボス)」が缶コーヒー市場のトップのシェアを誇り、ハリウッド俳優らによるコミカルなCMとともに、バリエーション豊かなラインナップが多くのファンを獲得しています。又、飲料だけではなく健康食品市場へも参入、「セサミンEX」や「ロコモア」などは美容・健康志向の高い消費者から評価を得ています。
豆知識
サントリーは飲料や食品の製造・販売事業だけではありません。豊かな生活文化に貢献するべく、また、元社長の佐治敬三が文化活動に深い理解があったことにより、芸術・学術・スポーツ活動にも熱心な企業として知られています。ここではその中から興味深いイベントを2つ紹介します。
サントリー1万人の第九
日本では年末といえばベートーヴェン作曲「交響曲第9番」(合唱付き)が有名ですが、1983年に大阪城ホールが年末に完成した際、その「第九」を1万人で合唱してみようじゃないかとクラシック音楽界においては奇想天外なアイデアが生まれます。そんな中、当時の社長・佐治敬三氏が熱心なクラシック音楽ファンだったこともあり、開催を快諾。こうして一般公募した(経験・年齢問わず)1万人の合唱団と関西の三大プロオーケストラが競演し、CMやテレビでもお馴染みであった指揮者・作曲家の山本直純氏のタクトで、世界でも類をみない「1万人の第九」が誕生しました。国内はもとより世界でも話題になり、以降は師走の風物詩として広く認識されることとなります。1999年からは当時気鋭の若手指揮者であった佐渡裕氏が指揮をとることに。近年は合唱団への参加も抽選制になるほど大人気のイベントとなり、毎年12月の第1日曜に開催されています。
サントリードリームマッチ
1995年、「サントリーモルツ」のリニューアルに合わせて作られた架空のプロ野球球団「モルツ球団」を舞台にしたCMがスタート。これがすぐに反響を呼び、以降、その「モルツ球団」は年に1度、球界のレジェンド達が東京ドームで開催する定期的なイベントとなりました。当初はモルツ球団と一般の草野球チームの対戦でしたが、後に対戦相手もプロ野球OBで結成された特別チームへとステップアップ。どちらのチームも甲子園で活躍した選手、プロで輝かしい成績を残した選手、プロで印象に残るキャラクターだった選手、など毎回様々な年代のレジェンドが集い、野球ファンを魅了しています。試合中、何度交代してもよい特別ルールや選手同士による寸劇など、通常の試合とは違い、選手も観客も笑いが絶えない楽しいものとなっています。尚、イベント中は野球教室などのチャリティー活動も行い、プラスチック使用量削減のための紙コップでの飲料提供など、SDGsを意識した取り組みも実施しています。
よくある質問
サントリーの商品でよく見かける特定保健用食品(トクホ)とはなんですか?
トクホとは安全性、有効性など科学的根拠を示して、国の審査のもとに消費者庁の許可を受けた食品のことを指します。この許可を受けたことで「コレステロールの吸収を抑える」「体に脂肪がつきにくい」等を製品に表示することが可能になります。
サントリーにはカフェインが含まれていないお茶はありますか?
サントリーでは「GREEN DA・KA・RA」シリーズの「やさしい麦茶」「やさしい麦茶 濃縮タイプ」「国産大麦100%」「やさしいルイボス」などがあります。また、特定保健用食品では「胡麻麦茶」「特茶カフェインZERO」があります。
ビールを早く冷やす方法は?冷凍庫に入れてもいいですか?
ビールを早く冷やすにはボウルなどの大き目の容器に水と氷を入れ、その中につけるのがオススメ。冷凍庫に入れると缶が膨らんだり破裂するおそれもあるのでやめたほうがいいでしょう。(炭酸ガスを含む液体が凍結すると体積が増すためです。)
工場見学は誰でも行くことが出来ますか?予約は必要ですか?
サントリーの工場見学をしたい場合はインターネットか電話での事前予約が必要です。子供の入場は可能ですが、内容によっては20歳未満の方や子供連れでは参加できないツアーもあります。
サントリーの化粧品とはどういうものですか?
スキンケア、インナーケア、ヘアケア・ボディケア、医薬部外品まで多岐に渡ります。年齢肌に合わせた基礎化粧品シリーズ「エファージュ」、内面を整えるインナーケアでは美容ドリンクの「リフタージュ」、意識高い大人男性のスキンケアシリーズ「ヴァロン」、気になるヘアケアなら「ナノアクションD」「薬用育毛エッセンスフローリッチ」など、主に30代以降の大人をターゲットにした理想のケア製品を展開しています。