JCBクレジットカードとは
JCBは日本で唯一の国際カードブランドです。現在加盟店数は世界約3,000万店あり、ショッピングはもちろんのこと、公共料金や不動産、医療などの日常生活に密着した分野での利用が可能なクレジットカードとなっています。
一般カードやプレミアムカードなどカードのランク設定が設けてあり、様々なジャンルの国際決済ブランドとの提携カードも発行しています。
クレジットビューロー(JCB)
日本クレジットビューロー、英語にすると「Japan Credit Bureau(ジャパン クレジット ビューロー)」。そしてその頭文字を取ると「JCB」となりますね。日本クレジットビューローは1961年に設立、日本で最初に国際クレジットカードを発行し、1968年にクレジットカードの代金を銀行口座から自動引き落としにする制度を導入して社会に大きな影響を与えた会社でもあります。まずはその歴史をダイジェストで見てみましょう。
【JCBの歩み】
1961年1月 日本クレジットビューロー設立
1961年3月 最初のクレジットカードを発行
1969年9月 ロゴを変更
1978年6月 ジェーシービーに社名を変更
1981年3月 業界初のポイントプログラムを開始
1981年6月 有効期限を和暦から西暦に変更
1981年11月 名前をアルファベット表記に変更
1982年6月 JCB GOLDを発行
1984年10月 カード番号を11桁から16桁に変更
1985年7月 ゴールドカード会員向けの情報誌を創刊
1988年3月 東京ディズニーランドのオフィシャルスポンサーになる
2001年12月 メンバーシップサービスを開始
2002年4月 ポイントプログラムをリニューアル
2007年4月 社名ロゴ、エンブレム、コーポレートロゴを変更
2007年6月 オンラインショッピングサイトを開始
2015年12月 ポイントプログラムをリニューアル
JCBの決済の仕組み
クレジットカードとは支払いの際に手持ちの現金がなくても買い物ができるカードのことです。店頭での利用の他、オンラインショッピングや公共料金、税金の支払いなどさまざまな決済に利用でき、代金は後でクレジットカード会社から請求されます。
料金
支払いの種類により支払い開始月や回数が異なります。支払い金額は会員専用WEBサービス「MyJCB」の「カードご利用明細照会」で確認できます。カード利用代金の支払いは指定の口座からの自動振替となっています。
【支払い方法の種類】
- ショッピング1回払い
締切日(毎月15日)の翌月10日に支払いとなります。手数料がかからずすべてのJCB加盟店で利用できます。
- JCBショッピング2回払い
締切日(毎月15日)の翌月10日と翌々月10日の2回に分けての支払いとなります。支払期間54~86日。手数料は不要。
- JCBボーナス1回払い
買い物の金額を夏または冬のボーナス月に一括での支払いとなります。手数料は不要。
- JCBショッピングリボ払い
利用金額や件数にかかわらず、毎月一定の元金に手数料を加えての支払いとなります。
- JCBショッピング分割払い
利用金額と手数料の合計を、希望の回数に分けての支払いとなります。
- JCBショッピングスキップ払い
ショッピング1回払いの支払い月を、後から指定のお支払い月(最長6ヵ月先まで)に変更できます。
アカウントの内容の変更
住所・勤め先・名前・支払い口座の変更は会員専用WEBサービス「MyJCB」から手続きをとることができます。
キャッシング
JCBカードと暗証番号(4桁)があれば現金を引き出せます。CD・ATMで利用できる金額は1回の操作につき50万円までで、1回の利用金額が1万円以下の場合は100円(税別)、1万円を超える場合は200円(税別)のATM利用手数料がかかります。
- カード限度額
JCBの限度額は利用する用途や支払い方法によって、「ショッピング枠」「ショッピング残高枠」「キャッシング枠」の3つに分けられます。自分のカードであといくら使えるのかや、今どのくらい使っているのかを知りたい場合はJCB会員専用WEBサービス「My JCB」から確認できます。また増枠手続きも「MyJCB」より行えます。
為替レート
海外でJCBカードを利用した場合の日本円への換算日と換算レートは実際のカード利用日や支払い日のレートとは異なります。基準レートはJCB International Co.,LTD. が海外の加盟店などに利用代金の支払い処理を行った日を換算日とし、換算日の為替相場を基に決定します。
締め日と支払日
JCBカードの利用代金は毎月15日に締め切り、翌月10日(土・日・祝日の場合は翌営業日)が支払い日となります。
利用できるカードの種類
JCBカードは現在、世界23の国と地域で13,000万人以上が利用。銀行や証券会社、保険会社などと提携してJCBグループとしてカードを発行しています。
クレジットカード
個人クレジットカードは168種類。クレジットカードによってランクが異なり、それぞれサービスや特典、ポイント還元率・年会費などが違います。ここでは主なものをご紹介しましょう。
【JCBのおすすめクレジットカード】
- JCB CARD W
申し込みは39歳まで、年会費は無料。ポイントは常に2倍以上つきます。
- JCB CARD W plus L
申し込みは39歳まで、年会費は無料。ポイントは常に2倍以上つき、LINDAリーグの優待も利用可能。
- JCB一般カード
インターネットからの入会で初年度年会費無料。条件により翌年の年会費も無料となります。ショッピングや海外での利用でポイントが貯まります。
- JCBゴールド
海外旅行傷害保険が最高1億円で、空港ラウンジサービスやグルメ優待サービスが利用できます。
- JCBプラチナ
24時間365日利用可能なコンシェルジュデスクが利用でき、世界の空港ラウンジが利用できます。
【その他さまざまなクレジットカード】
- JCB CARD EXTAGE
29歳以下限定でポイントが入会後3ヵ月間は3倍、入会後4ヵ月目以降は1.5倍になります。初年度年会費無料。
- JCB GOLD EXTAGE
29歳以下限定でポイントが入会後3ヵ月間は3倍、入会後4ヵ月目以降は1.5倍になります。初年度年会費無料。
- JCB一般カード/プラスANAマイレージクラブ
優待店の利用でポイント2倍以上、ANAマイレージクラブ機能搭載。貯まったポイントをマイルに移行できます。
- JCB LINDA
女性にうれしい特典が多く、年会費無料&データ維持料月110円も使い方次第で無料になります。
デビットカード
JCBデビットは支払い金額がその場で預金口座から引き落とされるカードとなっています。スマートフォンに登録してモバイル決済を利用できるので便利。申し込みは近くの銀行やWEBで行えます。
【デビットカードのメリット】
- クレジットカードと違って後払いの必要がない
- 限度額以上に買い物できないので支出管理が可能
- 万一紛失してもクレジットカード同様のセキュリティ
- 利用のたびにメール通知がくるので安心
- 海外ATMで現地通貨を引き出せる
- インターネットでもお店でも世界中のJCB加盟店で使える
- 海外のJCBプラザを利用できる
- かさばる現金を持ち歩く必要がない
- チャージが不要
- ポイントやキャッシュバックがつく
プリペイドカード
世界中のJCB加盟店で利用でき、クレジットカードのような審査がないので手軽に入手できます。ANAの搭乗マイルがたまるANA JCBプリペイドカード、ケンタッキーフライドチキンで使えるKFC CARD、コメダ珈琲店などで使えるコメカ、ユニクロで利用できるユニクロギフトカードなどがあります。
その他のカード
JCB会員だけの先行販売や割引、特典付き公演や貸切公演などといった会員ならではのチケット特典がつくものもあります。
- ディズニー★JCBカード
「美女と野獣」の期間限定デザイン。新規入会で東京ディズニーランド®ホテル「ディズニー美女と野獣ルーム」の抽選に参加できます。
- JCB CARD R(リボ払い専用カード)
ショッピングでポイントが4倍つきます。年会費は無料。
JCBプリペイドカードの使い方
JCBグループのカード会社やJCB提携会社が発行する、あらかじめチャージしてある範囲で利用できるカードです。基本的に使い方は従来のJCBクレジットカードと同じで、チャージ上限額および利用可能額はカード発行会社または利用者が設定します。なお原則、24時間利用可能となっています。
取扱方法
加盟店でJCBクレジットカードと同様に扱われ、承認番号の取得時点でカード発行会社は利用者の利用可能残高から利用額を減算します。カード発行会社では売上確定の通知が到着するまでの間、減算した資金を一時的に預かります。
オンライン決済
JCBクレジットカードと同じ扱いです。JCBクレジットカード取り扱い時と同様の手順で通信販売決済システムの設定や操作を行います。ただしJCBプリペイドカードは「1回払い」のみしか使えず、2回・リボ・分割・ボーナス払いは利用できません。
入金
残高がなくなったらチャージして繰り返し利用できます。コンビニ店頭、クレジットカード、銀行口座、WEBコンビニよりチャージができます。
売上の確定
精算はJCBクレジットカード同様、売上確定の通知をもとに行われます。カード発行会社で利用者の利用可能残高からの振替額と売上額が比較されます。
アメリカン・エキスプレスとの提携
アメリカン・エキスプレス(アメックス)は2000年にJCBと提携したので、ほとんどのJCB加盟店で使えます。海外ではインド・オーストラリア・ニュージーランド・メキシコ・カナダのJCB加盟店で使うことができます。もともとアメリカン・エキスプレスは決済に使えるところが少ないと言われていたのですが、加盟店開放契約を結んでからは使えるお店が一気に増え、大変使いやすくなりました。
ビジネス向けのJCBクレジットカード
JCBではビジネス向けのカードも用意されています。大きく分けて、中小企業・個人事業主向けカードと大規模企業向けカードの2種類あります。
サービスとメリット
【中小企業・個人事業主向けカード】
- JCB CARD Biz
法人の本人確認書類不要で簡単に申し込めます。個人カード感覚で利用でき、法人会員向けサービスも付帯しています。
- JCB法人カード
スタンダードな法人カードで従業員カードの付帯やETCカードの複数枚発行など、ビジネス拡大時に役に立つサービスが満載です。
【大規模企業向けカード】
- JCBコーポレートカード
カード利用代金をまとめて会社が支払う法人カードで、業務効率化・コスト削減・リスク軽減が望めます。
- JCBビジネスカード
カード利用代金をカードを利用した社員の個人口座から自動振替します。既存の経費精算業務に対応して、従来の経理事務にも組み込みが簡単です。
カードの利用開始方法
- インターネットで入会申し込みを行う
- 申し込みが完了すると、登録のメールアドレスあてに審査結果が届く
- 郵送されてきた「JCB法人カード入会申込書(自署・捺印届)」に必要事項を記入、捺印し、本人確認書類を添付して返送する
- 契約確認書類を受け取る
- カードが発行される
JCBカードを利用するメリットとは?
JCBカードは日本発の国際ブランドだけあって日本人にとって非常に使いやすい作りになっています。お得にポイントを貯められてステータスも高く、一般カードからプラチナカードまでユーザーに合わせた多くの選択肢があるというのもメリットでしょう。
海外観光でJCBプラザ・ラウンジが利用できる
JCBプラザ・ラウンジとは世界中に配置されているJCBグループの拠点で、各地域のトラベル関係の情報を一挙に集めています。海外旅行の際、このJCBプラザ・ラウンジに無料で入場でき、サービスを受けることができます。
- 現地のJCB加盟店や観光に関する案内を日本語で受けられる
- ホテルやレストラン、オプショナルツアー、各種チケットの予約
- カード紛失・盗難時のサポート
- プラザ内のWi-Fi無料利用無料
- ネット閲覧
- プリントアウトの無料サービス
- 日本語の新聞・雑誌や現地ガイドブック・情報誌の閲覧
- ドリンクサービス
- マッサージ機の利用
- レンタル傘サービス
- 当日中の荷物一時預かりサービス
- 海外レンタカーサービス
- 空港宅配優待サービス
- 空港免税店割引サービス
- 海外Wi-Fi優待
- 海外旅行情報サイト「たびらば」
- 海外お買い物保険
- 海外旅行用スマホアプリ
ポイントサービスがある
JCBカードでクレジット支払いをすると、Oki Dokiポイントというポイントが1,000円利用ごとに1ポイント貯まります。貯めたポイントは商品と交換できたり、Amazonで使ったり、百貨店やスーパーの商品券に交換したり、他社マイルやポイント、電子マネーなどへ移行できたりもします。またカード利用代金の支払いで使うことも可能です。
電子マネーとのスムーズな連携
JCBグループはスムーズな電子マネーサービスを実現。例えば「nanaco」と「QUICpay」を併用するとポイントの二重取りができたり、「QUICpay」は「ApplePay」との併用も可能となっています。
JCBプラチナカード会員の特典とメリット
JCBプラチナカードは豪華な特典がたくさん付帯しているカードです。最高1億円の国内・海外保険が付いており、通常時のポイント還元率は0.50%。カード利用額1,000円につきOki Dokiポイント1ポイントが貯まります。年会費27,500円と、プラチナカードの中では年会費が安いのも魅力となっています。
【特典】
- プライオリティ・パス
- プラチナ・コンシェルジュデスク
- グルメ・ベネフィット
- JCBプレミアムステイプラン
- JCBラウンジ京都
【メリット】
- 保険内容が充実している
- ポイントが貯まりやすい
- JCBゴールドの優待特典も利用できる
JCBカードが使えるオンラインストア
JCBカードはアマゾンや楽天をはじめ、多くのオンラインショッピングサイト、そしてオンラインカジノの入金にも利用できます。
JCBカードの信頼性と安全性
日本初、そして唯一の国際ブランドであるJCBはその歴史的な価値を見ても世間からの信頼度は非常に高いです。他社クレジットカードと比較しても、信頼度・安全性・ステータス全てにおいて群を抜いており、幅広い層からの支持を得ています。
他のクレジットカードとの比較
それではJCBと他社クレジットカード及び決済システムについての比較と考察をしてみましょう。
JCB vs マスターカード
マスターカードは世界シェア2位の国際ブランド。グローバルに利用でき、日本国内だけでなく海外でも圧倒的な加盟店数を誇り、特にヨーロッパで強いというのが特徴です。一方JCBは国際ブランドではありますが日本での使いやすさに特化しているので、旅行好きの人や出張で海外によく行くなら、JCBに加えてマスターカードのクレジットカードを持っているとさらに安心。JCBにはポイントプログラムがあるのでシーンで使い分けるとよりお得です。
JCB vs アメリカン・エキスプレス(アメックス)
JCBは日本国内では最も利用可能な店舗数が多いのですが、海外では利用可能地域が限定されるのが難点。その点アメックスは海外によく行く向けの特典が多いので海外旅行に行く方に向いており、またステータスも非常に高いブランドなのでステータス性を求める方にもおすすめです。アメックスはアメリカでは信用の証でもあり、リッチなカードという位置づけです。なおアメックス社はJCBと加盟店開放契約を結んでいるので、国内にあるほとんどのJCB加盟店ではアメックスカードの利用が可能となっています。
JCB vs ペイパル
インターネット上の決済サービスであるペイパル。ペイパルでの送金はクレジットカードで行われることが多いと思うので比較するのが難しいですが、年間決済額を見てみると2016年には3500億ドルに達しており、その時点ですでにJCBグループ全体の取扱高を抜いています。
JCB vs アップルペイ
アップルペイはiPhoneやアップルウォッチをかざすだけで登録した電子マネーやクレジットカードで決済できるサービス。JCBはアップルペイに登録するクレジットカードとしておすすめです。JCBの場合、店舗での買い物だけではなくアップルペイのウォレットアプリ内のSuicaチャージにJCBカードを利用することが可能となっています。
JCB vs VISA
VISAの最大のメリットは圧倒的な加盟店数です。グローバルに利用でき、その数全世界5000万店舗以上。海外旅行などにも便利で、日本以外でも活躍してくれます。JCBのメリットはプロパーカードを発行している点。国内では加盟店数が非常に多くどこでも利用することができ、ポイントプログラムなどの特典もあります。ただしJCBは国際ブランドではあっても日本での使いやすさに特化しているので、旅行好きの人や出張で海外によく行くなら、JCBに加えてVISAを持っていると最強でしょう。
FAQ
JCBカードとは?
JCBカードは日本で唯一の国際クレジットカードです。現在加盟店数は世界約3,000万店、ショッピングや公共料金などの支払いなど、JCBマークのある加盟店で利用できます。
JCBデビットカードの使い方は?
JCBデビットカードはクレジットカードと違って後払いの必要がなく、支払い金額がその場で預金口座から引き落とされるカードです。近くの銀行やWEBで申し込み、スマホに登録してモバイル決済を行うこともできます。
JCB、VISA、マスターカードとは?
JCB、VISA、マスターカードは3大国際ブランドと呼ばれるクレジットカードです。国際ブランドが提供するのは24時間世界中どこでも利用できるという決済インフラで、いつでも素早く認証・不正検知・決済を行えるシステムとなっています。
AmazonはJCBが使える?
はい、使えます。また買い物の際にカードのポイントを使って支払いをすることもできます。
JCBカードでビットコインを購入するには?
現在、国内の仮想通貨取引所でビットコインの購入にクレジットカードは使えません。もしクレジットカードでビットコインを購入したい場合は、海外取引所やDEX(分散型取引所)を利用することになります。海外取引所とDEXではクレジットカードの利用を認めていますが、カード会社側で禁止されている場合には使えないので確認が必要です。