人物

大谷翔平

大谷翔平(おおたに・しょうへい)さんは現在、アメリカのプロ野球チームであるロサンゼルス・エンゼルスに所属し、日本人メジャーリーガーとして活躍するプロ野球選手です。投手と野手の両方をこなすことができる、いわゆる「二刀流」の選手として世界中から注目を浴びています。ここではそんな大谷翔平さんのプロフィールを紹介しながら、その人物像に迫ります。

竹本 北斗

目次
大谷翔平

プロフィール

大谷翔平(おおたに しょうへい)さんは岩手県出身のプロ野球選手です。現在はメジャーリーグのロサンゼルス・エンゼルスに所属しており、近代野球では極めて珍しい「二刀流」で活躍。その規格外とも言われる才能とパフォーマンスの持ち主として世界に名を馳せています。

小学校3年時に野球を始め、中学校時代に所属した一関リトルシニアで全国大会に出場。憧れの菊池雄星選手の出身校である花巻東高校へ進学し、3年生の時に第84回選抜高等学校野球大会で甲子園に出場しました。3年夏の岩手大会ではアマチュア野球史上初となる最速160キロを記録。

2012年、日本ハムの単独1位指名で入団。1年目から外野手としてオールスターに選ばれ、プロ2年目のオールスター戦ではオールスターゲーム史上最速の162キロを計測。また、2年連続2桁勝利2桁本塁打を達成し、元祖野球の神様ベーブ・ルース氏を超えて「新野球の神様」といわれるまでの、まさに生きる伝説となりました。

大谷翔平

プライベート

3人兄妹の末っ子。父親は元社会人野球選手の大谷徹さん。母親は元バドミントン選手。幼少の頃はバドミントンと水泳を習って運動の基礎力を養ったそうです。趣味はゲームで、「大乱闘スマッシュブラザーズ」「マリオカート」「クラッシュ・ロワイヤル」などが好きなんだとか。少年時代に憧れた野球選手は、打者では松井秀喜さん、投手ではダルビッシュ有さんだったということ。気になる恋人ですが、アメリカでも日本でも彼女候補は数多く報道されていますが、「生活が変わるのが嫌なので、現役の間は結婚しない」とのことです。

選手としての特徴

大谷翔平さんは近代プロ野球では非常に稀な存在である、シーズンを通して投手と打者を兼任する「二刀流」の選手です。アメリカ合衆国の記者ジャック・ベアさんは「二刀流として大谷選手はベーブ・ルース以上」と語っており、その発言からも、異次元とも言えるパフォーマンスを窺い知ることができます。

活躍の軌跡

大谷翔平さんは小学校3年の時にリトルリーグで野球を始めました。小学校5年生の時には既に球速110km/hを記録。1試合で6回17奪三振の成績を残したこともあったということです。それでは過去のあゆみを年ごとに見てみましょう。

  • 2010年

    花巻東高校に入学、春は4番、右翼手で公式戦に出場。秋からエースを務め、最速147 km/hを記録。

  • 2011年

    春に最速151 km/hを記録。第93回全国高等学校野球選手権大会初戦の帝京高校戦に右翼手として先発出場、150 km/hを記録。

  • 2012年

    全国高等学校野球選手権岩手大会の準決勝でアマチュア野球史上初となる160 km/hを記録。9月に第25回AAA世界野球選手権大会の日本代表に選出される。北海道日本ハムファイターズに入団。

  • 2013年

    2月途中から一軍に合流。オープン戦・春季教育リーグで投手、右翼手、指名打者として出場。投手登録のまま打者として開幕一軍入り。オールスターゲームのファン投票で外野手として初選出。打点を記録し、敢闘選手賞及びスカイアクティブテクノロジー賞を受賞。

  • 2014年

    3月30日のオリックス戦でプロ入り初の猛打賞を記録。4月12日の西武戦でプロ入り初の2桁奪三振とシーズン初勝利。5月13日の西武戦でプロ入り初完封勝利。6月4日の広島戦ではパ・リーグ史上最速の球速160 km/hを計測。オールスターゲームでは史上最速の162 km/hを計測。9月7日のオリックス戦で10号本塁打を記録し、NPB史上初となる「同一シーズンで2桁勝利と2桁本塁打」を達成。また、日米野球2014の日本代表に選出された。

  • 2015年

    3月27日の楽天戦で開幕投手を務める。オールスターには投手部門で選出。日本ハムの選手で初めてとなる「切手セット」が北海道で販売されることが発表された。10月9日、第1回WBSCプレミア12の日本代表の最終ロースター28名に選出。

  • 2016年

    6月5日の巨人戦で自身の持つNPB公式戦最速記録を更新する球速163 km/hを計測。6月、4勝0敗、奪三振41個、防御率0.29の成績で自身2度目となる月間MVPを受賞。7月16日、オールスターの第2戦で5番・指名打者として先発、自身初のオールスター本塁打を放ちMVPを受賞。7月24日の対オリックス戦でプロ初ホールドを記録。9月7日の対ロッテ戦で自身の持つNPB公式戦最速記録および日本人最速を更新する球速164 km/hを計測。また、自身2度目の「同一シーズンで2桁勝利と2桁本塁打」を達成し、NPB史上初の「10勝、100安打、20本塁打」を達成。クライマックスシリーズファイナルステージで自身の持つ当時のNPB最速記録および日本人最速を更新する球速165 km/hを計測。10月18日に「侍ジャパン野球オランダ代表野球メキシコ代表強化試合」の日本代表に選出。11月25日、パ・リーグの史上初の投手と指名打者のダブル受賞。12月22日、ホリプロとマネージメント契約を締結。

  • 2017年

    4月8日のオリックス戦で左の太もも裏を痛め、左大腿二頭筋の肉離れと診断される。9月12日の楽天戦で史上4人目となる40勝・40本塁打を達成。10月12日に「右足関節有痛性三角骨(足関節後方インピンジメント)除去術」を受ける。11月7日にクリエーティブ・アーティスツ・エージェンシーに所属するネズ・バレロとの代理人契約を発表。12月9日にロサンゼルス・エンゼルスと契約合意。

  • 2018年

    2月6日、スプリングトレーニングに招待選手として参加、オープン戦で投手として2試合で先発登板、打者としても指名打者で11試合で起用される。4月1日のアスレチックス戦で先発投手として初登板し、6回を3安打3失点で初勝利。4月9日にプレイヤー・オブ・ザ・ウィークを初受賞。5月2日に、4月のア・リーグルーキー・オブ・ザ・マンスを受賞。6月8日、右肘の内側側副靱帯を損傷。9月10日、シーズン2度目となる9月3〜9日までのプレイヤー・オブ・ザ・ウィークを受賞。打者として104試合に出場し、打率.285、22本塁打、61打点、10盗塁。投手としては10試合に先発登板し4勝2敗、防御率3.31の成績を残し、MLB史上初の「10登板、20本塁打、10盗塁」を達成。10月1日、ロサンゼルス市内の病院でトミー・ジョン手術を行い成功。9月のア・リーグのルーキー・オブ・ザ・マンス、新人王を受賞した。

  • 2019年

    6月13日のタンパベイ・レイズ戦に3番・指名打者で出場し、日本人初のサイクル安打を達成。6月27日のアスレチックス戦では2年連続2桁本塁打となる10号2ランを放った。9月13日に左膝蓋骨の手術を行うと発表。

  • 2020年

    MLB初の「二刀流」適用選手に。9月4日のアストロズ戦ではMLBで初となるサヨナラ安打を放った。

  • 2021年

    2月9日に2年総額850万ドルで契約合意。4月4日の対ホワイトソックス戦で球速163 km/hを計測。4月9日のブルージェイズ戦で日本人最速となる997打席でのMLB通算50本塁打を達成。4月21日のテキサス・レンジャーズ戦ではNPB/MLB通算100本塁打を達成。5月17日のインディアンス戦に13号本塁打を放ち、日本人メジャーリーガー初の両リーグ本塁打王単独トップとなる。オールスターゲームではホームランダービーに出場することを表明。3度目となるア・リーグのプレイヤー・オブ・ザ・ウィークを受賞。シーズン2度目となるプレイヤー・オブ・ザ・ウィーク(6月28日〜 7月4日)を受賞。スポーツ界のグラミー賞またはアカデミー賞と言われるESPY賞の「ベストMLB選手」部門に日本人選手で初めて選出される。8月2日、2か月連続でアメリカンリーグの野手部門でプレイヤー・オブ・ザ・マンスを受賞。タイム誌の「世界で最も影響力のある100人」で選出され、日本版のフォーブス30アンダー30の一人に選手。11月18日にはアメリカン・リーグ最優秀選手(MVP)に選ばれた。他にも、シルバースラッガー賞やエドガー・マルティネス賞などを受賞した。

  • 2022年

    2月1日にソニーの「MLB The Show 22」のカバーを務めることが発表され、4月8日には雑誌「TIME」米国版で表紙を飾った。5月9日のタンパベイ・レイズ戦で自身初となる6号満塁本塁打を記録。ESPY賞で「男子最優秀アスリート」部門を日本人で初めて受賞。10月1日に年俸3000万ドルの1年契約で合意。

  • 2023年

    シーズン開幕戦では史上初となる2年連続二刀流として3番・投手兼DHで先発出場。5月1日ブルワーズ戦に3番・指名打者で先発出場、豪快な7号ソロホームランを放ち、MLB歴代最高の高さ162フィートを記録。6月7日のカブス戦で日本人MLB選手通算1000盗塁を記録。6月22日にア・リーグのオールスターゲーム投票で最多得票となり、3年連続3度目となるオールスターゲーム選出を果たす。ESPY賞の「ベストMLBプレイヤー賞」を3年連続で受賞。8月9日ジャイアンツ戦で史上初となる2年連続の「2桁勝利&2桁本塁打」を達成、さらに同一シーズンで10勝&40本塁打を達成したメジャー史上初の選手に。また、ワールド・ベースボール・クラシックで日本代表のエース兼打者として活躍し、WBC史上初の2部門(投手部門・指名打者部門)でのオールWBCチームに選ばれ、MVPを受賞。決勝で優勝を決めた際に投げた帽子はアメリカ野球殿堂博物館に寄贈された。1月31日、ニューバランス社との長期契約が発表された。

まとめ

大谷翔平さんは「世界一の投手」を目標に、非常にストイックに野球に向き合ってこられました。天賦の才能を持ち合わせながらも努力を惜しまないその姿勢は、野球好きでなくとも心打たれるものがあります。老若男女を問わず、そして言葉の壁を越え、海を越え、世界中にファンがいる大谷翔平さん。MLBにルールを変えさせるほどの実力を持つその姿は、神々しくさえも見えます。これからもどんどん新たな記録を樹立していかれるに違いありません。今後も大いに活躍してくれることを期待しましょう!

また、大谷翔平の公式Instagram(instagram.com/shoheiohtani/)で情報を追うことができます。