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ダッシュ(Dash)をわかりやすく解説

目次

ダッシュ(Dash)は素早く簡単に支払いができるデジタル通貨です。オンラインでもオフラインでもいつでもスマホを使って簡単に決済ができます。

ダッシュ日本公式サイト

この記事では、ダッシュの特徴や安全性、入手方法、利用方法、メリット・デメリットなどをできるだけわかりやすく解説していきます。

ダッシュとは

ダッシュ(Dash/ DASH)は、世界中でいつでもどこでも素早く簡単に安価に支払いができるデジタル通貨です。ビットコインをベースに、スピードと互換性を重視して開発されました。

中央機関を通さずに、ピアツーピア・ネットワークを基盤として強力な暗号技術で保護されているので非常に安全。オンラインや店舗で買い物をしたり、友達に送ったり受け取ったりと、日常生活でもインターネットでの取引でも、現金代わりとして便利に利用することができます。

Dash(ダッシュ)という名前はDigital (デジタル)とcASH(キャッシュ)という二つの言葉を混ぜて作られました。Dashは2014年1月に「Xcoin」として登場し、すぐに「Darkcoin」に名前を変更、2015年3月に「Dash」に変更されました。

ダッシュの特徴

ダッシュは特定の団体の管理下にあるわけでなく、独自のブロックチェーンを使ったオープンなプロトコルなので、誰にも許可を得ることなくDashネットワーク上で取引を行うことができます。スパム攻撃を防ぐために必要な最小限の料金が設定されていますが、誰もが平等に利用することができます。

ダッシュは、マスターノードネットワークに基づいた安全な即時取引を提供した最初のデジタル通貨です。ブロック内で取引の確認を待つ必要がある従来のブロックチェーンとは異なり、マスターノードのネットワークを活用して取引で指定された資金がまだ使われていないことを検証し、1~2秒以内にロックして取引が完了するまで再び使うことができないようにします。同じ資金を使おうとする取引はネットワークによって拒否されます。

ダッシュを使うには取引の作成に署名する必要があるため、ニーモニックシードを利用します。

  • ブロックチェーンとは

    ブロックチェーンとは、ダッシュを使って行われたすべての取引を記録した公開台帳のことです。各取引は送信者のみが作成できる固有の署名によって検証され、同じ残高を2度使用して不正を行うことができないようにする役割も果たしています。トランザクションは、マイニングと呼ばれるプロセスで、高度な暗号アルゴリズムによって2.5分ごとに生成・確保されるブロックに書き込まれます。

  • マスターノードとは

    マスターノードは、Dashネットワークのオリジナル機能として考案されたもので、ブロックチェーンをネットワーク参加者全員が簡単に利用できるようにするための2段階の層を形成しています。マスターノードは、ガバナンス、ユーザーデータの安全な保管、ライトウォレットの取引処理、即時のプライベートな取引の促進など、ネットワークの健全性と効率性に関連する他の多くの機能も果たします。

  • ニーモニックシードとは

    ニーモニックシードとは、ユーザーのダッシュ残高を管理する暗号鍵の特定のシーケンスを表す12または24の単語のセットです。ダッシュを使うには、取引の作成に署名する必要があるため、このシードを利用します。シードはウォレットの作成や復元の際にのみに使用されるため、携帯電話やノートパソコンが盗まれた場合でも、ダッシュへのアクセスを復元することができます。

なお、2021年11月現在、DASHは時価総額リストで71位に位置、234.29ドルで取引されています。ダッシュコインの最大供給量は1,890万枚で、採掘されるダッシュコインの量は、210240ブロック(383日と4分の1)ごとに7.14%ずつ減っていきます。2246年になると1枚のコインを生産するのに231年かかるようになり、2477年には報酬は実質的に0となります。

運営会社

ダッシュは2014年1月18日に創業者のEvan Duffield氏によって発表されました。2017年、DashはウェブベースのプラットフォームであるWall of Coinsとパートナーシップを締結。Wall of Coinsは、ユーザーが現金でDashを売買できるピアツーピアのプラットフォームを提供している企業です。また、ユーザーがWells Fargo、MoneyGram、Chase、Western Unionなどの大手金融サービス機関で売買できる道も開かれています。なお、blockchain.infoなどの人気ウォレットサービスでも、DASHのサポートが追加されています。

会社名

Dash Core Group, Inc.

設立

2014年

所在地

1475 N Scottsdale Rd

Scottsdale、Arizona、85257、US

メール

[email protected]

公式サイト

dash.org

ダッシュの安全性

ダッシュは他の仮想通貨と同様に、第三者の仲介者を必要としない安全な取引方法となっています。取引は世界中に設置された4,943台のサーバーによって行われています。

例えば、Visaのクレジットカードで支払いした場合、もしVisaやその他の仲介業者のセキュリティが破られると、すべてのユーザーが危険にさらされることになります。実際、最近ハッカーが銀行や金融機関を攻撃して、口座保有者が財産を失うという事件が多く発生しています。

しかしブロックチェーン技術を利用したDashでは、こうした銀行のような中央集権的な組織に頼るのではなく、このプロセスを分散化することで安全を維持しています。

ダッシュの使い道は?

ダッシュはその低い手数料と迅速な取引により、現金やクレジットカードに代わる決済手段として世界中で利用されています。

また、国際送金市場においても有用なソリューションとなっています。特に、従来の決済システムに技術的な障害がある地域や、ハイパーインフレで既存の通貨が使えなくなってしまった地域で人気があります。

ダッシュが利用できる場所

ショッピングやレストラン、オンラインゲーム、オンラインカジノや旅行など、さまざまなシーンで利用することができます。

ダッシュの入手方法は?

ダッシュは日本の取引所ではまだ取り扱いがないため、海外取引所を経由して購入することになります。

おすすめの仮想通貨取引所

ダッシュを取り扱っている仮想通貨取引所をご紹介します。

  • バイナンス(Binance)

2017年に中国で誕生した仮想通貨取引所。世界一登録者が多く、取り扱い仮想通貨の種類は1,000種類以上!バイナンスが発行しているBNB(バイナンスコイン)で支払うと割引があるので、さらにお得に利用することが可能です。

  • ビットフィネックス(Bitfinex)

    2012年に設立した香港を拠点とする仮想通貨取引所。保有している仮想通貨を貸し出して利益を得る「レンディング取引」というシステムを備えています。

  • ポロニエックス(Poloniex)

    アメリカを拠点とする仮想通貨取引所。知名度の高い仮想通貨はもちろん、「草コイン」と呼ばれるマイナーな仮想通貨も取り扱っています。レンディング取引も可能です。

  • ビットレックス(Bittrex)

    2014年にアメリカで設立した仮想通貨取引所。200種類以上のアルトコインを取り扱っており、スマホでの取引も可能なので非常に便利。仮想通貨の扱いにある程度慣れた方に特におすすめです。

  • コインベース(Coinbase)

    2012年に設立、100ヵ国以上、6,800万人のユーザー、9,000の機関投資家、160,000のエコシステムパートナーを抱える大手仮想通貨取引所です。2021年から日本でのサービスを開始しています。(日本ではダッシュの取り扱いはありません)

  • クラーケン

    2011年にアメリカで誕生。世界190ヵ国以上で利用できる世界最大級の仮想通貨取引所です。

ダッシュの使い方

  1. 日本国内の仮想通貨取引所で口座を開設する。
  2. 日本円でビットコインを買う
  3. 海外取引所で口座を開設する
  4. 海外取引所でビットコインを使ってダッシュを買う
  5. ウォレットに保管する

ダッシュのウォレット

ダッシュにはiPhoneやAndroidなどのスマホで使えるモバイルウォレット、パソコンで使えるデスクトップウォレット、ハードウォレット、ペーパーウォレット、ウェブウォレット、SMSウォレットがあります。

【モバイル】

携帯電話やタブレットなどで使えるモバイルウォレットにはさまざまな種類があり、それぞれ機能やセキュリティが異なります。

モバイルウォレットの種類

Dash Android、Dash iOS、Bug Bounty、Edge、Coinomi、Jaxx Liberty、Dash Electrum、Spend、Exodus、Bitnovo、DashDirect、bitfy、Evercoin

【パソコン】

デスクトップウォレットにも、それぞれ機能やセキュリティが異なる様々な種類が用意されています。

パソコンの種類

Dash Core、Dash Electrum、Exodus、Coinomi、Jaxx Liberty、Guarda

【ハードウェアウォレット】

ハードウェアウォレットは、暗号化された鍵をハッカーや窃盗犯から守るためのセキュリティデバイスです。RNG、暗号化された鍵の保管、PIN番号やパスワードを使用して、デジタル通貨に最高レベルのセキュリティを提供します。

ハードウェアウォレットの種類

Trezor、Ledger、KeepKey、SafePal、D'CENT、Cobo Vault、Ellipal Titan、NGRAVE

【ペーパーウォレット】

ペーパーウォレットはコールドウォレットの一種で、無記名式で利用するシステムとなっています。

ペーパーウォレットの種類

Dash Paper Wallet

【ウェブウォレット】

ウェブウォレットでは自分の秘密鍵を完全に管理しながら、Dashブロックチェーンへの安全なウェブインターフェイスを利用します。

ウェブウォレットの種類

Guarda、Magnum、MyDashWallet

【SMSウォレット】

SMSウォレットはスマホやインターネットにアクセスできないユーザーが、フィーチャーフォンのショートメッセージを使って取引を行うことを可能にしたウォレットです。

SMSウォレットの種類

Dash Text

ダッシュの手数料

Dashの取引手数料は、ブロックチェーンの永久記録に追加されるブロックに含まれる取引データのコストであり、市場の需要と供給によって変動します。1回の取引にかかる平均的な手数料は約0.00005DASHで、1円にも満たない金額です。この取引手数料には、電気代、ハードウェアの能力、マイナー間の競争、ブロックに含まれるために同時に行われる取引の数など、さまざまな要因が影響します。

ダッシュのメリットとデメリット

それではダッシュのメリットやデメリットを見てみましょう。

【メリット】

  • 気軽に使える

    ダッシュは世界中のどこにいても、24時間いつでも送受信することができます。銀行休業日も関係ないので、人のスケジュールを気にすることなく自分のタイミングで利用できます。

  • 安い

    為替レート、特別手数料などが一切かかりません。

  • セキュリティが高い

    ダッシュの支払いは個人情報がなくても双方で確認することができます。

  • スピードが速い

    ダッシュの取引は1.5秒以下。ビットコインと比べても圧倒的に速いです。

  • 詐欺の防止

    ダッシュでは、例えばクレジットカードの不正利用によるチャージバックのような詐欺的行為が起こりません。

  • プライバシーが守れる

    ダッシュには、PrivateSend(以前はDarkSendと呼ばれていた)と呼ばれる技術があり、ユーザーが行う取引を匿名化しています。

【デメリット】

  • 普及が不十分

    ダッシュは他の決済手段に比べて認知度も低く、まだそこまで普及していません。

  • 不安定

    比較的新しい通貨なので、ダッシュの市場価値がまだ安定していません。

他の仮想通貨

日本でよく使われている、他の有名な仮想通貨をご紹介します。

  1. ビットコイン(Bitcoin/ BTC)
  2. ライトコイン(Litecoin/ LTC)
  3. リップル(Ripple/ XRP)
  4. イーサリアム(Ethereum/ ETH)
  5. ネム(New Economy Movement/ NEM)
  6. テザー(Tether/ USDT)
  7. カルダノ(Cardano/ ADA)
  8. ビットコインキャッシュ(BitcoinCash/BCH)

まとめ

ダッシュ(Dash)は、投資やインフレに対するヘッジとしても利用されている、非常に将来性のある優れた仮想通貨です。今はまだまだビットコインの知名度と普及には及びませんが、近い将来ビットコインに追いつき追い越すぐらいの勢いのあるアルトコインになります。

日本市場で解放されれば国内の取引所で扱うようになるので、そうなれば一気に広がることが予想されます。日本で情報を収集するには少し手間がかかりますが、YouTube(英語での動画)に最新の情報がどんどん更新されているので気になった方は是非チェックしてみてください!

よくある質問

ダッシュ(DASH)とは?

ダッシュ(DASH)は、ブロックチェーンを利用したピアツーピアの仮想通貨です。ビットコインをベースとして作られており、ビットコインよりも素早い取引をユーザーに提供するために作られました。

ダッシュは何に使えますか?

ダッシュは、買う、売る、投資、寄付など、お金を使うことなら何にでも使えます。政府や銀行のシステムによって閉鎖されることはなく、様々な取引を円滑に行うことができます。

ダッシュには税金がかかりますか?

ダッシュは課税されるようには設計されておらず、もし誰もダッシュの利益を報告しなければ、誰が何を得たのかを国や関係機関が知ることはできません。ただし、アカウントやIDを持つ仮想通貨取引所はユーザーのダッシュ残高を税務当局に報告するので、権威主義政権からプライバシーを守りたいのであれば、IDを求められないアカウントレスの取引所が必要です。