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エア・ナミビア

by  Mitsuyo Yamamoto

目次
エア・ナミビア

エア・ナミビアは、ナミビア政府を唯一の株主とする国営航空会社である。同社は国内だけでなく、南アフリカ、アンゴラ、ジンバブエ、ザンビア、ボツワナといった広い地域での旅客便と貨物輸送を専門とし、フランクフルト空港を経由するヨーロッパ横断便も運航。国際航空運送協会およびアフリカ航空協会に加盟している。

会社の歴史および役員紹介

1946年、サウス・ウェスト・エア・トランスポートという会社が設立。後に前身の名前を残したままオリックス・アビエーションと合併した。1963年にナミビア航空が輸送サービスの提供に乗り出すと、3年後にサウス・ウェスト・エア・トランスポート社に引き継がれる。1978年、社内の大幅な組織変更を経て、サウス・ウェスト・エア・トランスポートは国際企業のサフマリンと合併。その結果、ナミビア航空が誕生した。

同社は南アフリカ政府の所有であったため、1986年、航空会社はすべての商業フライトを担当することに。しかし、ナミビア航空が正式に国営航空会社となったのは1987年のことである。1989年にはボーイング737-200をリースし、ウィントフック、ケープタウン、ヨハネスブルグ間のジェット輸送に貢献した。1991年には社名をエア・ナミビアに変更し、ウィントフックからフランクフルトとロンドンへのヨーロッパ便を就航。エア・ナミビアのブランド開発中に同社が被った損失はすべて、ナミビア政府が370万米ドルの補助金を交付することで補填された。

しかし、政府が援助を行ったにもかかわらず、同社は国営企業トランスナミブの所有に移行せざるを得なかった。ナミビアが航空会社の所有権を取得することに明確な関心を示したのは、観光客から得られる対外的なキャッシュフローから将来得られる利益によって説明できるだろう。その上、今日では輸出入のプロセスは高度化し、商業的にも成功している。

エア・ナミビア航空が国の管理下に入った瞬間から、会社だけでなく国の利益も大幅に上昇した。それゆえ、同社はナミビアのGDPに貢献する第3位にランクされている。取締役会と経営陣のプロ意識により、エア・ナミビアは適切な企業構造を維持し、効率性を高め、株主価値を高めている。なお、同社取締役会には、2019年以降3年間、以下の役員が就任した。

  1. 会長 エッシャー・ルアンダ氏

    法学とビジネスリーダー分野の修士号を取得。

  2. 理事 ウィリー・メルテンス氏

    様々な企業の取締役として10年の経験を持つ。安定した財務状況にありながら、ヨーロッパとナミビアの大学で学び、専門的な経験を積み続けている。

  3. 理事 ヘリタ・ナンコレ夫人

    27年間政府職員として働き、現在はコンサルティング会社を経営している。

  4. 理事 アロイス・ガライ・ニャンドロ大尉

    飛行教官として航空部門で約35年間勤務し、ナミビア空軍の訓練部門を自ら率いた。プロフェッショナルの統制のとれた効率的な仕事により、エア・ナミビアは世界市場に進出した。

航空会社として

安全で質の高い運航を支えるのは、何といっても信頼性の高い航空機である。エア・ナミビアの航空機は、国際的な安全基準や規範を満たしているだけでなく、機能性と最新の技術を兼ね備えている。

同社の航空機は以下の通り:

  1. エアバスA330-200 2機

    国内、アフリカ諸国間、ヨーロッパ間の旅客輸送に使用される。座席数は244席。

  2. エアバスA319-100 4機

    定員112名。ヨーロッパとアフリカ諸国間のフライトを提供している。

  3. エンブラエルERJ135 4機

    乗客定員は37名であるが、バスルーム、ダイニングルーム、広々としたラゲッジルームを備えている。

また、フライト中は熟練した乗務員が機内にて卓越したサービスを提供している。

運行路線とスケジュール

エア・ナミビアはナミビアを代表する航空会社であり、国際的な航空会社としても知られている。現在、ウィントフックからアフリカ、アメリカ、南米の主要都市を結ぶフライトを運航中。

  • ルアンダ
  • ケープタウン
  • ハラレ
  • ラゴス・アクラ
  • ルサカ
  • アクラ
  • ダーバン

便数は各路線とも週4便。他の便との乗り継ぎも便利で、料金も手ごろだ。国内線はより頻繁に、正確には15便まで運航している。エンブラエルERJ135を使用するエア・ナミビアの就航都市は以下の通り:

  • カティマ・ムリロ
  • ウォルビスベイ
  • ルンドゥ
  • オンダングワ
  • リューデリッツ

さらに、フランクフルトとウィントフックを往復する便が週7便ある。

ホームページでの航空券予約・購入方法ガイド

エア・ナミビアの公式ホームページでは、スマホ、タブレット、パソコンから直接航空券を予約することが可能となっている。オンラインで航空券を予約する方法は以下の通り:

  1. ウェブサイトにアクセスし「Air Namibia Book Now Window」セクションを選択。
  2. 便名と出発日を選択。航空券の購入はオンラインですぐに支払うか、後で支払うかの2つの選択肢がある。
  3. オンライン登録が完了したら、「Check-in 」欄を押し、登録フォームに必要事項を入力。
  4. 本人確認のステップでは、電子チケットの番号または支払いに使用したカードの番号を使用することができる。
  5. 最後に搭乗券を印刷すれば出発の準備は完了。

もし、環境に配慮したい、あるいは紙に印刷したくない場合は、チケットを印刷せずに電子チケットを使って搭乗することも可能である。その際は、座席を予約すると個人アカウントにQRコード付きのチケットが送られてくるので、搭乗手続きの際に携帯電話でオンライン航空券を提示すればそのまま搭乗できる。

利用料金

フライトの料金は選んだプランによって違い、それによってフライト中に提供されるサービスのレベルが異なる。エア・ナミビアではエコノミークラス(ナミブセーバー)からビジネスクラスまで、4種類のプランが用意されている。なお、運賃の詳細についてはエア・ナミビアの公式ウェブサイトを参照することを推奨する。

リワードプログラム

「Reward$」は、エア・ナミビアを利用する度にポイント(マイル)が貯まる、常連の顧客向けのロイヤリティ・プログラムとなっている。

どんなプログラム?

登録するには18歳以上であることが必須。基本的には18歳未満だと入会できないが、未成年であっても保護者の同意があればマイルを申請することが可能。会員手続きは公式ウェブサイトからオンラインで行う。最低1回のフライトを利用し、21日以内にバーチャルポイントプログラムカードを有効化させる必要があるのでご注意を。

プログラムのメリット

フライトを重ねるごとにロイヤリティのステージがアップ。最初のシルバーからゴールドへ、そして最終的には最上位のプラチナへとレベルアップする。ゴールドおよびプラチナレベルに達すると、自動的に2500ポイントがプレゼントされる。2つ目のレベルに到達した際にフライトの予約やオンライン決済などの特別なサービスを利用すると7%、3つ目のレベルでは20%のマイルが加算される。

マイルを貯める

エア・ナミビアで旅行を予約するたびに、500~800マイルがリワードプログラム口座に積算される。航空券の価格が高いほど、また、搭乗クラスが高いほど、より多くのマイルポイントが加算されることになる。

マイルの使用

マイルポイントは、航空券代金の全額または一部の支払い、手荷物などの追加サービスの割引、旅行料金のアップグレードに利用することができる。エア・ナミビア航空を頻繁に利用し、Reward$プログラムの会員になることで、エコノミークラスの料金でビジネスクラスに搭乗することも可能となっている。

企業の顧客向け特典

エア・ナミビア航空を利用して旅行する法人で、ロイヤリティプログラムの会員である場合、従業員一人一人に特典が付与される。この場合、法人アカウント管理者がマイルポイントの申請および積算の責任を請け負うことになる。

渡航のセキュリティと手荷物情報

運賃や搭乗者の年齢によって、預け入れ荷物の料金が異なる場合がある。

預け荷物

  • 国内線では23kgまで、ビジネスクラスでは32kgまで追加料金なしで預けることができる。
  • 国際線ではエコノミークラスでは一人46kgまで、ビジネスクラスでは総重量64kgまでの手荷物を預けることができる。

機内持ち込み手荷物

機内持ち込み手荷物は、規定サイズ・重量に収まらない場合、運送を拒否される場合があるので注意。

  • エコノミークラスおよびビジネスクラスを利用する場合、重量は10kgまで、サイズは56x36x23cmまでとなっている。

スポーツ用品

スポーツ用品の大きさは、機内持ち込み手荷物のサイズと重量を超えない範囲で持ち込むこと。大型のスポーツ用品を輸送する場合は、追加料金を支払うとともに、手荷物のチェックイン手続きを行う必要がある。

ペット輸送に関する規定

機内にペットを同伴する場合は、専用の持ち運び可能なケージに入れて移動すること。また、ペットを連れて搭乗する場合、航空会社の規定に従って、ペットの数だけ追加料金を支払う必要がある。ただし、障害を持つ乗客に同伴する補助犬については、例外として機内への同行が認められている。

割れ物や生鮮食品の輸送

エア・ナミビアでは、賞味期限が限られている商品や高価な商品の安全性については一切の保証責任を負わない。該当商品は以下の通り:

  • 骨董品および収集品
  • 業務用機器およびそのサンプル
  • 磁器、ガラス、プラスチック製品
  • ソフトウェア製品
  • 金銭および商品券
  • 化粧品および香水
  • アルコール類
  • 楽器
  • 医薬品

より詳細な情報は、公式サイトの「破損しやすいもの・腐りやすいもの」セクションを参照のこと。

エア・ナミビアの安全性とセキュリティ

エア・ナミビアでは、乗客に安全・安心で快適な空の旅を保証するため、以下の安全規則を定めている。

  1. 液体物の入った容器はすべて再利用可能な透明袋に入れなければならない。各容器の最大容量は100mlまでとする。(医薬品とベビーフードは例外)
  2. 免税店で購入した製品は販売店によって密封された袋に入れられなければならない。
  3. 出発の2~3時間前には空港に到着していることが望ましい。搭乗手続きとチェックポイント通過は出発の2時間前までに済ませること。
  4. 乗客は荷物に関していくつか質問をされることがある(例えば、その荷物が持ち主によって梱包されたものであるかどうか、禁止されているものや危険なものが含まれていないかどうかなど)。また、それぞれの手荷物には、便名、航空券番号、搭乗者名が記載されたラベルを貼付しなければならない。
  5. 機内持ち込み手荷物のサイズが基準を超えた場合は、手荷物を預ける必要がある。
  6. エア・ナミビアではオンライン追跡システムを導入しているため、乗客は荷物の行方について一切心配する必要がない。「壊れやすいもの、腐りやすいもの」というカテゴリーを除き、手荷物の安全性については航空会社が責任を持って管理している。万が一、手荷物が遅延した場合は、エア・ナミビアが乗客の住所宛に手荷物を配送することになっている。

お問い合わせ

エア・ナミビアのサービス内容や旅行に関する詳しい情報については、Eメールまたは電話にて問い合わせることが可能。オフィスの所在地により、提供される情報が異なる場合がある。各支店の電話番号、住所、Eメールアドレスなどの連絡先は、各社の公式ウェブサイトで確認のこと。

エア・ナミビア本社コールセンターの連絡先:

コールセンターは月曜日から金曜日の午前6時から午後10時まで。水曜日の午前8時から午前9時までは申請手続きを行っていない。週末および祝日は午前8時から午後4時まで営業している。